ヤードウエストの木質堆肥「グリーンバーク」

グリーンバークは、静岡県西部産の広葉樹、針葉樹の剪定枝葉、樹皮を主原料につくった100%植物原料のバーク堆肥です。

◆バーク堆肥の歴史
もともとバーク堆肥は、製材場などで木材を加工する際に出てくる樹皮を破砕し、そこに牛ふんや鶏ふんなどを混合して作られることが一般的でした。樹皮のことをバークと呼ぶので、バーク堆肥と呼称されます。当社ではこれを「狭義のバーク堆肥」と呼んでいます。ところが材木も丸太で流通するよりも製材された姿で流通することが多くなり、樹皮の発生量が減少しました。そのため、これら従来のバーク堆肥の流通量は減少傾向にあります。

◆剪定枝を含むバーク堆肥
一方で従来は焼却処分されていた街路樹などの維持管理で発生していた剪定枝を資源として活用しようという動きもあり、作られ始めたのが剪定枝堆肥です。樹皮だけというわけではありませんが、剪定枝葉にも樹皮はついていますので、当社ではこれを「広義のバーク堆肥」と呼んでいます。最近流通しているバーク堆肥はこちらが主流になりつつあります。
そして当社の「グリーンバーク」もここに位置します。

木質堆肥 バーク堆肥

◆グリーンバークの製造工程です
①原料の保管~破砕
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一番の特徴は動物のふん尿を一切使用せず、原料自体の成分と微生物の働きにより発酵させることです。
「狭義のバーク堆肥」が牛ふんや鶏ふんを添加していたのは、主に窒素を補給するためです。確かに樹皮だけですと窒素含有量が極端に乏しいため、何かしらの窒素源を添加する必要がありました。一方、「グリーンバーク」は樹皮だけでなく剪定枝葉、特に葉の部分も一緒に破砕して堆積するため、この葉に含まれる窒素と窒素固定菌といわれる微生物の働きにより、窒素を補給しています。

②堆積~発酵
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破砕したチップを堆積し、発酵が始まります。
当社では発酵は1~3次発酵に分けて考えています。
それぞれの山の発酵具合を見ながら定期的に「切り返し」という作業をします。
有機物を堆肥へと分解(発酵)してくれる微生物は好気性のため酸素を必要とします。そのため定期的に酸素を供給するため、また蓄熱された温度をいったん下げるためにも「切り返し」という作業を行います。

③発酵終了
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出来あがりまでに約1年をかけて、グリーンバークの発酵を終えます。
当初肌色だったチップは、黒褐色になります。

④出来上がったグリーンバークは、振動による選別工程によりゴミや大きすぎる粗大有機を除去します

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⑤40L袋詰め、フレコン、畑までのバラ納品まで幅広く対応いたします
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◆バーク堆肥の今後 ~木質バイオマス発電所と原料の取り合い~
今後、バーク堆肥は流通量が減少していくのではないかと考えております。その理由は、全国で建設・稼働している木質バイオマス発電所と原料の取り合いが起こっているからです。チップを生産あるいは供給する立場からすると1年近くかけてバーク堆肥をつくるよりも、破砕後すぐにチップの形状で買ってくれるならば木質バイオマス発電所に出荷した方が経営上、効率的だと考える事業者は今後も増えるだろうと予想されます。もちろん木質バイオマス発電所も、採算の問題や全国で相次ぐ火災・爆発等の問題を抱えており稼働が永続的とは言えない状況もあると思いますが、それでも特に東海エリアでは実際にバークの原料及びバーク堆肥不足は起こりつつあります。
そのような中で当社は、今後も変わらず、驕らず、地道に良いバーク堆肥づくりを行っていこうと考えております。

 

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株式会社ヤードウェスト浜松
静岡県磐田市上神増1021
TEL.0539-62-4766
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